IDEA and Players

ベンチャー企業で働く変なエンジニアが勝手なことを書きまくるブログ

変なエンジニア、2013 Feb, Startup Weekend Tokyoに参加する! 一日目の巻

とうとう、あこがれのイベント、Startup Weekend Tokyoに参加してきました!
いやね、ベンチャー企業に身を置いているくせに、このイベントに参加したことがないっていうのが、じつは前から密かにコンプレックスだったわけですよ。
なにしろスタートアップ界隈ではこのイベント、超有名ですからね。周囲には参加済みの方々も多いし、同僚の一人なぞこのイベントで優勝したことさえあるくらい。

ってな強迫観念に捉われて、悶々とすること数ヶ月。そんな折に、地元・東京で開催されるのを知った以上、もはや言い逃れはできません。
仕事も週末の予定もすべて投げ出して、脱・SW童貞を目指して突っ走ることを決意したわけです。
そしたら、同僚で前回のStartup Weekend Osaka優勝者のデザイナー・O女史が「じゃあ、私もまた参加するわー」などと言い出しやがる。

いきなりの強力なライバル登場に、動揺を隠し切れない自分。
「てめーは一度、優勝してんじゃねーか。今回は大人しく引っ込んでろ!」
などと一回りも年下の女性に食ってかかる私もそうとうアレですな。

一方、「また勝たせてもらいますわー。藤井さん、敵じゃないっすわー」と、まるで余裕のO女史。ぐぬぬ、となる自分。
そんなこんなでStartup Weekendへの初参戦、早くも暗雲立ちこめてまいったわけで。

戦いの始まり

金曜日の仕事を終えた後、O女史と「帰れ」「いや、お前が帰れ」などとイガミ合いながらも共に会場へ。
会場に着くと、まずは国際色の豊かさにびっくり。まあ、サイトがオール英語で、しかも場所が東京とくればある程度予想はしてましたけどもね。
しかも、皆さん超絶フレンドリーw


※方々に名刺を渡しまくるオレ。名刺通り魔の異名はダテではない。

「皆サーン、元気出シテイキマショー!」とかやたらに叫ぶ金髪の兄ちゃんもいるし、とにかくすごい熱気!
缶ビールですっかり良い気分になった私もテンションが上がりまくり、手当り次第にしゃべりまくり、O女史にドン引きされる始末。

「藤井さーん、エンジニアのくせに変にコミュ力高いっすわー、引きますわー、ホント」
えーい、ほっとけ。

ミニゲーム

その後、アイスブレイクを兼ねてやったミニゲームで、会場はかなりカオスな雰囲気になりました。
ミニゲームのルールは簡単。即席で8~9人のチームを作り、与えられたキーワードの組み合わせをもとに、会社のロゴ、ビジネスプラン、コンセプトをチーム内でブレストして作り上げるというもの。
キーワードはその会場内での公募。自分は「牛丼」とか割と無難(?)なキーワードを出したんですが、隣の金髪兄ちゃんはこともあろうに「かめはめ波!」とか言いやがるw
いやあ、ドラゴンボールのワールドワイドっぷり、マジぱねえっすw


※ミニゲーム中の会場

そうやって出された20個のキーワードのうち、各チームで二つを選ぶんですが、これが早い者勝ちという情け無用の過酷なルール。それを聞いた途端、みんながホワイトボード目がけて猛ダッシュ!
そりゃあ、「かめはめ波」とかが当たったらシャレにならないものw

ちなみに私たちのチームで選んだのは「夕焼け」+「Snow」。うーん、ポエミィ。
夕焼けに雪、とくればこれはもうロマンチックしかない!という独断と偏見により、恋人達のためのロマンチックコンサルタントというアイデアをみんなで考え出しました。なにしろ、ロマンチック、これほど今の日本に足りていないものはありませんから!(力説)


※ミニゲームの発表順番を決めるためにジャンケンするオレ。しかもこの後、負ける。


※ロマンチック・コンサルタントについて力説するオレ。

そして「かめはめ波」+「フンドシ」という禁断のキーワードを引き当てたチーム・・・私が思わず心の中で合掌したのは言うまでもありません。

エレベータピッチ

抱腹絶倒のミニゲームで否が応でも会場が盛り上がったところで、時計の針も進み、いよいよ希望者によるエレベータピッチ祭りへと突入。
つまり、自分が考えてきたビジネスアイデアをみんなの前で1分以内に説明するわけです。

もちろん私も挑みましたよ。ピッチ苦手だけども、せっかくならイベントの醍醐味を堪能しないとね。

そんな私が考えてきたのは「失敗を共有して、共感し、笑い飛ばすサービス」というもの。
いやあね、黒歴史の数では決して他人に劣らない私だからこそ考え出せるアイデア、と言っても過言ではないでしょう。
こういった黒歴史も人生のその時々では辛いものですが、過ぎてしまえば良い思い出、酒の席の笑い話ですからね。そういう世界観ってもっと広く作れないかなー、と思ったのがきっかけ。


※「失敗共有サービス」についてピッチするオレ。「いままでたくさんのビジネスアイディアが出てきましたね。でも、ほとんど失敗すると思いますよ。失敗したって良いんです!」と言ったら、会場のみんなが笑ってました。

ま、O女史には「そのアイデア、マネタイズがクソすぎやん!」とか言われましたけどもね。
いいんですよ、ビジョンさえドーンと高くぶち上げておけば、ビジネスモデルなんざ後でどうにでもなります!(多分)

投票


※投票のため壁に貼り出されたアイデアの数々

さて全員のピッチが終わったところで、いよいよ投票の時間になりました。
投票のルールはいたってシンプル。一人三票の付箋紙を持ち、その三票を好きなアイデアに貼りつけていくというもの。
自分で自分のアイデアに投票してもOK。
同じアイデアに三票全部を投票してもOK。
そして、最低でも七票取れなくては、そのアイデアは失格。

私はどうしたかって? 三票全部、自分に入れましたよ。当然! これで、残り四票!
その後、だれか自分のアイデアに投票してくれまいか、と首を長くしていましたが、これがなかなか投票されない。
もうとっくに七票以上獲得しているアイデアもあるのに、一体どうして!? 「失敗」というネガティブイメージはやはりヒットしないのか?
などとヤキモキしている間も無情にも時間は過ぎていきます。もはやこれまでか、と思われた矢先、ピッ、ピッ、ピッと付箋紙が貼られたじゃありませんか! これで、あと一票!
祈るような気持ちで待ち続けること数分、ようやく待ち望んでいた最後の一票が投じられました。そして投票終了。
結果として、ギリギリ合格ラインの七票をゲットすることができました!(しかも、そのうちの三票が自分票というw)

まあ、なんだ? 結果オーライ!?

一方で自信満々だったO女史はまさかの落選。
「しまったー。ビジネスモデルが高度すぎて上手くピッチできんかったー」とは彼女の言。
早々のライバル退場に、思わずほくそ笑む私。

チーミング


※落選を免れたので、意気揚々とチームメンバーを募集するオレ。心なしか周囲の人々の視線が冷たい気が・・・

しかし、投票で生き残ったとしても安心するのはまだ早かった!
なにしろ、次はアイデアを一緒に実現してくれる仲間を募集しなくてはならない。もしも、一定数のチームメンバーが集まらなかったら、これまた失格。うーむ、なんというイバラの道・・・。

「失敗」というネガティブ・イメージのせいか、やはり、どうしても引きが弱い。しかし、世の中にはいるんですよね、こんな馬鹿げたアイデアのために集まってくれる怖いモノ知らずがw

・Hiroさん(Hastler)・・・
 「40才、独身」をネタにたびたび会場の笑いを取っていたナイスガイ。繰り出すネタはネガティブなのに、人柄はめっぽう明るい東京在住の関西人。
 LOVE理論の伝道師として、怪しいDVDとか出会い系情報とかをこっそり教えてくれます。
 Hiroさん、あんたは男だよ!

・Junさん(Hastler)・・・
 関西出身のリア充系好青年。なんと彼とはアイデアがかぶってしまっていたらしい。こんなネガティブなアイデアをかぶせてくるとは見かけによらず、なんとも侮れない青年であります。しかも、急遽差し替えてピッチしたアイデアがゲイ専用SNSFacebookならず「Gay's book」w
 同じアイデアだったんなら一緒にやろう!とチームに誘ったんですが、今考えると何とも末恐ろしい男だわw

・Yuuheiさん(Hacker)・・・
 iOSプログラマー。ピッチでは「世界一ネガティブなCEOになりたい」と話してました。まさに我がチームにうってつけの逸材(私がチームに誘った時、少々迷惑そうな顔をしていましたが)。
 わざわざ沖縄からやってくるという見かけによらない行動力が素敵です。あと名刺入れとか、小物がきれいなオシャレさんです。

これで私を入れて四人。Hastler×2、Hacker×2。
しかし、足りない! この私の壮大な世界観を実現するためにはどうしてもデザイン、それもかなり高度なオバカ・デザインが必要なのです!
そんなオバカ・デザインができるヤツと言えば、思い当たる人材はただ一人。

私は所在なげに立っているO女史に近づくと、腕を引っ張りました。「おい、手伝ってくれよ!」
「はあ!?」と、O女史。「だって、そのアイデアは絶対負けるでしょ! マネタイズがクソすぎやし!」
「わかってねーな! デザインさえよけりゃ後は何とでもなるんだよ! 黙って力貸せ!」
といった押し問答をしばらく続けること数分、最後には「しゃーないなー、もー」と、O女史がとうとう折れてくれたのでした。ふっふっふっ。

こうして、Hastler×2、Hacker×2、Designer×1のドリームチーム「Shippai on the go」が発足したのでした。


※チームメンバーの定員を達成して、晴れて承認を受ける「Shippai on the go」


※ドリームチーム「Shippai on the go」の面々

それにしてもこのアイデアにして、5人のうち3人までが関西系ってのはいったいどういう因縁なんだ!? おかしいよ、関西w!

一日目を終えて

そんなこんなで一日目を終えたのですが、たったの数時間なのに、この濃密さはどうだ!
初日だけで本当に色々なことが起こり過ぎw こんなことが後二日も続くのか!?
ともあれ様々な危機を乗り越え、ようやく船出をした我がチームの行方はどうなるのか? まて、次回!

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